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考古学講座(後期①)を開催しました

12月18日(土)に、是川縄文館考古学講座の後期第1回を開催しました。後期の講座では、近年の研究により実態が明らかになりつつある、縄文時代の植物利用をテーマに、植物からみる当時の環境や、最新研究の成果などについて学びます。

第1回は、北里大学獣医学部の教授であり、是川石器時代遺跡の整備検討委員でもある馬場光久先生をお招きし「里山の環境と植物」と題してお話しいただきました。

ご講演では、里山やその環境と植物の関係のほか、土の成り立ちや土を調べることでわかるかつての植生などについて、十和田・八戸近辺の事例を中心にご解説いただきました。また、里山は人の手なしには維持できないということについてもお話されました。
現在、是川遺跡では花粉や種実遺体の分析などをもとに、当時の環境を復元する整備事業を進めています。その実現には、ただ当時の植物を植えるだけではなく、その後に人の手によって環境を整え、維持していくことが最も重要であることを学べる貴重なご講演となりました。遺跡を永く守るため、市民の皆様にもご協力いただけるよう、館としてこれからもさまざまな取り組みを実施していきたいと思います。

次回は、令和4年1月15日(土)開催です。
金沢大学の佐々木由香先生をお招きし、「かごや縄などの編組製品からみる縄文時代の植物利用」の演題でお話をいただく講座です。
ぜひご参加ください!