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秋季企画展考古学講座を開催しました

10月26日(土)に、現在開催中の秋季企画展「-合掌土偶国宝指定15周年記念-合掌土偶ができたころ」にちなんだ企画展考古学講座を開催しました。講師には国立歴史民俗博物館准教授の中村耕作先生をお招きし、「風張(1)遺跡を巡る縄文土器の象徴的世界」という演題でお話しいただきました。

ご講演では、主に縄文時代後期の土器の形や飾りの移り変わり、バリエーションの増加、出土状況などからみえる縄文人の心の動きについて、他地域との交流や合掌土偶がみつかった風張(1)遺跡における集落の変遷なども絡めてお話をいただきました。
縄文時代後期の東北では、不思議な形や飾りを施した土器、また顔や体が付いた土器が多数作られるほか、建物の床から土器が見つかる事例が多くあります。これは風張(1)遺跡でもみられる特徴ですが、その理由は、人びとが人口の増加などの状況の変化を乗り越えるための解決策として、土器を用いた祭りの質を向上させることにあったと考えられることがわかりました。遺跡から無数にみつかる土器に、どのような意義があるのかについて学べる貴重な機会となりました。

秋季企画展「-合掌土偶国宝指定15周年記念-合掌土偶ができたころ」は11月24日(日)まで開催中です。会期中には、11月3日(日)「是川縄文の日」、9日(土)「遺跡調査報告会」、10日(日)「縄文プラ板ストラップ作り」、23日(土)「ドングリで縄文クッキング」など様々なイベントも開催しますので、この機会にぜひご来館ください!

中村耕作先生