是川遺跡出土品の保存修理を進めています
八戸市では現在、貴重な文化財を良い状態で保存し活用するため、国庫補助金の交付を受けて重要文化財「青森県是川遺跡出土品」の保存修理事業を進めています。平成 23 年度に重要文化財に追加指定された「青森県是川遺跡出土品」330点の中には、欠損部分や脆弱な部分があり、修理や補強を必要とするものがあります。特に漆製品や木製品は、状態が変化しやすいため、経過観察と適切な保存修理を継続的に行う必要があります。
令和5年度は、土器6点、漆製品2点、石製品12点、木製品5点の計25点の保存修理と保存台作成を行いました。修理では、細部の観察や X 線撮影により状態を確認し、クリーニングを施した後に、それぞれの材質や状態に応じた修理が行われます。
保存修理を行うことによって文化財は安定した状態を保ち、本来の美しい姿がよみがえります。今後も貴重な文化財を未来に伝え残していくために、保存修理を進めていきます。
重要文化財「青森県是川遺跡出土品」と保存修理事業の概要
名 称:青森県是川遺跡出土品(指定番号00242)
指 定:昭和37年(1962),平成23年(2011) 追加
員 数:一括(963点) 種別:考古資料 時代:縄文時代
修理方針:解体修理・剥落止め・欠損箇所補修・保存台作成等
事業期間:令和5年4月1日から令和6年3月31日
修理期間:令和5年6月5日から令和6年3月12日
事 業 費 :文化庁補助金・市費
事業概要:重要文化財「青森県是川遺跡出土品」の保存修理
保存修理の工程
壺形土器
籃胎漆器
本事業は、国宝重要文化財等保存・活用事業費補助金の交付を受けて実施されています。