2023年5月野焼き
5月24日に野焼きが実施されました。4月に予定されていた野焼きは、当日の天候不順(雨、強風)により中止となったため今年に入ってからは2回目の開催となりました。
ボランティアの研修を受講し今年の3月から活動に参加していますが、野焼きで特に魅力を感じたのは、土偶の黒色処理です。土偶を並べてからじっくりと3時間ほどの時間をかけて焼き上げていき、焼成直後の高温状態のもの(この時点では白っぽい肌色)を「おがくず」または「もみ殻」で満たされた木製のリンゴ箱の中に入れます。短時間で取り出し、土偶に付着している、焦げた「おがくず」または「もみ殻」を刷毛で取り除くころには、土偶は全体が見事に黒色に変化しています。焼成直後からの数分間のドラマチックな展開は感動ものです。「おがくず」と「もみ殻」による黒色の違いを今後も探求していくことになっています。縄文館の展示で赤と黒の漆の美がありますが、自分としてはこの土偶にも黒の美があったと思い、ひとり悦に入っています。
当日は天気に恵まれ気温が20度に満たない中で、火に木材をくべる作業等を担当しましたが、汗だくになりました。これから暑くなる6月以降の野焼きでは、タオルを準備して、塩飴をなめて水分補給を十分にすることが必要になりそうです。(寺澤)