縄文土器作り講座始まる
令和3年10月、土器作り講座が始まりました。3回の連続講座です。
第1回目は10月16日(土)、縄文土器とは? 解説と素地土作りをしました。
土器の出現が「食」を豊かにしたこと。縄文土器の大きな特徴に土器表面の縄文文様があり、各地域で様々な形や装飾のものが作られ、地域ごとの文化・社会を考察できること。
素地土作りとは。縄文人は集落周辺から粘土を取り、土器作りをしていました。掘った粘土はそのまま使うと、乾燥・焼成時の収縮による割れやゆがみを起こすことから、粘土に砂や繊維の混ぜものを入れて素地土を作っていたと考えられます。
素地土作りは用意した粘土に砂を混ぜ均質になるまで練り上げる作業。1.5㎏の粘土に0.3㎏の砂を混ぜます。粘土を適当な大きさに千切り、砂と混ぜ、押したり揉んだりして丸め中の気泡を抜き、均一に混ぜ合わせ粘性を調整します。結構力のいる作業でしたが1時間ほどで皆さんしっかり練り上げました。
10月23日(土)は2回目で実際に土器作りをしました。
新井田古館遺跡から出土した深鉢形土器を作りました。高さ26㎝、口縁部25㎝と大きな土器で沈線(逆S字連結文)と縄文で文様がつけられている縄文後期の土器です。粘土を紐状に伸ばして1段ずつ積み重ねる輪積み技法で、柔らかい粘土を積み重ね成形し、器面を整え、装飾の突起・縄目をつけ、文様を描いて仕上げます。
一般の参加者は6名、中々形が整わず四苦八苦しながらもボランティアスタッフのサポートを受けながらしっかり作り上げました。
これから1ヶ月間乾燥させます。野焼きは11月27日の予定。どんな土器に仕上がるか楽しみに待つことになります。(畑)