是川遺跡出土品を保存修理しています
八戸市では現在、貴重な文化財を良い状態で保存し活用するため、国庫補助事業の交付を受け「重要文化財青森県是川遺跡出土品美術工芸品保存修理事業」を進めています。
名 称:青森県是川遺跡出土品(指定番号00242)
指 定:昭和37年(1962),平成23年(2011) 追加
員 数:一括(963点) 種別:考古資料 時代:縄文時代
修理方針:解体修理・剥落止め・欠損箇所補修・保存台作成等
事業期間:平成30年4月2日から平成31年3月31日
修理期間:平成30年7月3日から平成31年2月28日
事 業 費 :文化庁補助金・市費
事業概要:重要文化財「青森県是川遺跡出土品」追加指定品の保存修理
平成 23 年度に重要文化財に追加指定された「青森県是川遺跡出土品」の中には、修理や補強を必要とするものがあります。特に漆製品や木製品は形状が変化しやすいため、経過観察と適切な保存修理を継続的に行う必要があります。
平成 30 年度は、土器6点、木製品6点、計 12 点の保存修理を行っています。修理では、細部の観察や X 線撮影により状態を確認し、クリーニングを施した後に、それぞれの状態に応じた修理が行われます。土器はいったん解体し、歪みがないように組み立て直し、欠失部分や補強のための樹脂等を充填し、補彩して仕上げられます。樹脂は取り外しが可能な素材を使い、補填した部分は本体と区別がつく色に塗られます。
これらの資料は、保存修理によって、安定した状態を保ちつつ、本来持っていた美しい姿をよみがえらせ、展示等で公開・活用することが可能になります。今後も貴重な文化財を未来に伝え残していくために、少しずつ保存修理を進めていきます。
- 平成30年度事業 (130kb PDFファイル)