是川縄文館考古学講座(後期・第2回)を開催しました!
1月13日(土)に、第2回の考古学講座を開催しました。
講師には、東北大学名誉教授の鈴木三男先生をお招きし、「縄文時代、クリは海を渡った!」のご演題でお話をいただきました。
鈴木先生の調査成果から、クリは縄文時代がはじまる頃から縄文人に利用されていたこと、食料や材木として利用された痕跡が見つかっていることなどのお話をいただきました。クリの木は、日当たりがよい場所でなければ育たないことや、遺跡からクリ花粉が大量に見つかることから、縄文人は集落の周りにクリ林を作り、クリ林の育成と管理を手がけていたことなどが紹介されました。
また、北海道にはもともとクリがなかったことや、北海道内のクリのDNAは、北東北の太平洋側と最も近い関係にあることがわかったことなどが紹介されました。北海道では、縄文時代前期の遺跡からクリが出現するため、北東北の縄文人がその頃にクリを持ち込み、北海道各地に広がっていったのではないかとお話しされていました。
植物学の最新研究成果から、縄文人とクリとの関係の深さを学ぶ機会となりました。