11/26 ドングリを食べる教室
実りの秋に公園などに落ちているドングリ。そのままでは渋みが強いものも、手間をかけるとおいしく食べられるのです。
今年も、縄文人がトチの実と同様に主食としていたと考えられているドングリで、シダミを煮たり、クッキー、ひっつみ、豆腐、コーヒーを作ったりして食べるまでの工程を体験する教室が開かれました。当日までには虫殺しや乾燥、皮むき、アク抜きなど10日以上かかる準備がありました。「シダミ」は灰汁で煮て水を替え、沸騰させたらまた水を替え・・・と繰り返すこと8回。その他のドングリはデンプンと繊維質に分けて、デンプンは固めて豆腐に、繊維質はクッキーやひっつみに混ぜ込んで使います。先輩ボランティアの指示で手際よく進み、ドングリコーヒーも淹れていよいよ試食。参加した方は複雑な作業に驚かれていましたが、意外なおいしさでおかわりするほど気に入ってくれたようです。
これまでの長い工程も、教室では2時間足らずでにぎやかに体験してもらいましたが、縄文人はどのような様子だったのか想像してしまいます。村中で歌を歌いながらお祭りのようににぎやかだったのだろうか、あるいはドングリを採集できたことに感謝しながら瞑想のように心穏やかに淡々と作業を繰り返していたのだろうかと。
今年は少人数の参加でしたが、この貴重な作業をぜひ現代たくさんの方に体験していただきたいと感じました。(伊勢野)