考古学講座(前期・第3回)を開催しました
7月16日(土)に前期考古学講座「中部高地の縄文文化」の第3回を開催しました!
前期講座の最後を飾っていただいたのは、明治大学黒耀石研究センター客員研究員でいらっしゃる、会田進先生です。
会田先生は、縄文時代にどのような植物が利用されていたのかを研究していらっしゃいます。
土を水で流しながらふるいにかけることで、小さな遺物も逃さずに回収するウォーターフローテーションという方法を使って、炭化して腐らずに残った植物の種などをみつけることができます。また、土器の表面に残された種などの痕をシリコンで型どりして、顕微鏡で観察することで、どの植物の種なのかを特定することができます。
会田先生はこうした方法を駆使して、縄文時代中期の中部高地では、マメ類が盛んに利用されていたこと主張しておられます。
また、長野県でみつかった、マメの痕がたくさんついた土器を紹介してくださいました。「こんなにマメが入っていては、土器が上手く焼けないのではないだろうか」と考えた会田先生は、マメを混ぜた粘土で土器を作って焼く、という実験を行ったところ、思いのほかうまく焼けておどろいたそうです。
新しい研究方法を積極的にとりいれ、よくわからないことは実験をして確かめる。バイタリティあふれる会田先生のお話は、とても刺激的でした。
今年度の考古学講座前期日程は今回で終了となります。後期日程は12月からを予定しております。内容・日程などの詳細が決まりましたら、当ホームページでお知らせします。ぜひご参加ください。