平成26年度是川縄文館考古学講座(前期第1回)を開催しました!
5月17日(土)に平成26年度の最初の考古学講座を開催しました。今回の考古学講座は、平成26年5月~7月を前期日程として、3回にわたり、「北方民族の世界」をテーマとした講演会を実施しています。
また、本講座は、8月開催予定の特別展「トーテムポールの人びと – 狩猟・漁労採集民のくらし – 」にちなんだ内容となっており、特別展のプレイベントでもあります。
今回の講師は、北海道立北方民族博物館学芸員の渡部裕先生です。ご講演は、「北太平洋沿岸諸民族における狩猟と漁労 – とくに海洋資源の利用について – 」と題し、カムチャツカ、アリューシャン列島、アラスカ半島などの「北太平洋沿岸文化圏」における狩猟採集民の資源利用の比較をはじめ、とくにカムチャツカ半島の先住民の海洋資源の利用方法についてお話しをいただきました。
カムチャツカは、北米北西海岸沿岸部と同様にサケが大量に捕獲できる地域で、ベニザケやギンザケなど7種類のサケがあり、これらサケに依存した生業の様子が詳しく紹介されました。また、映像とともにカムチャツカの先住民たちのサケ漁について解説していただきました。そのなかで、先住民たちのサケをさばく早さ競うイベントの映像があり、動作によどみのないサケのさばきに、参加者はとても魅了されていました。
次回は、平成26年6月21日(土)14:00からです。講師には、放送大学客員教授のスチュアート ヘンリ先生をお迎えします。「北アメリカ18000年(?)歴史物語 – 文化人類学者が語る考古学」という演題のもと、ご講演をいただく予定です。演題の「(?)」についても解説がされますので、次回もぜひお聞き逃しのないようご参加ください!