平成25年度考古学講座(前期第2回)を開催しました。
平成25年5月~7月にかけて全3回にわたって行う、平成25年度前期の考古学講座の第2回目を、6月22日(土)に開催しました。
今回の講師は、長野県長和町にある黒耀石体験ミュージアムの大竹幸恵先生です。ご講演は、「縄文時代の黒耀石鉱山に託された想い」と題し、縄文人の黒耀石の利用についてお話しをいただきました。
長野県には、きれいな黒耀石を手に入れることができる産出地がたくさんあります。縄文人はこの黒耀石を採掘して、自分たちの道具の材料としたり、ほかの地域へ流通させたりしていました。たとえば、長野県でとれた黒耀石が、青森県では三内丸山遺跡に流通していたことがわかっています。
大竹先生は、その産出地の一つである星糞峠(ほしくそとうげ)の遺跡の調査を、長年にわたり携わっておられます。ご講演では、火山によって黒耀石がどのようにして生まれるかといった成り立ちや、発掘調査からわかった黒耀石鉱山をめぐる縄文人の活動の様子について、くわしく解説されました。