平成24年度考古学講座（後期第２回）を開催しました。

1月26日（土）に平成24年度後期考古学講座の第2回目を開催しました。

第2回目の講師は、東京大学大学院教授の辻誠一郎先生です。ご講演は「縄文時代の環境変動と環境災害」と題し、地球規模の広い視野にたった日本列島における環境変動や火山噴火などの環境災害の歴史、そしてこうした変動や災害を経験した縄文人の環境との関わり方についてお話ししていただきました。

ご講演では、後期旧石器時代から縄文時代後期における、日本列島の植生や海面移動、火山噴火など環境変化のイベントの歴史について説明されました。

また、青森県をはじめとした東北地方における十和田火山の影響や、九州地方における鬼界アカホヤ火山の影響を事例に取り上げながら、火山噴火の前後にみられる縄文人たちの動きや、環境への適応の様子を詳しく解説していただきました。

現在、辻先生には是川縄文館と「古八戸湾変遷と集落生態系の復元」をテーマとした共同研究に取り組んでいただいております。今後、その成果から八戸地域における縄文人たちの環境との関わり方について明らかになっていくことが期待されます。